食肉・水産・農産加工品、飲料などの品質を改良
機能 | 利用分野 | 利用食品 | |
固有pHと緩衝力 | 酸 | 膨張剤 日持ち向上 |
ベーカリー食品 各種食品 |
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アルカリ | かんすい たん白溶解促進 |
中華麺 魚肉、畜肉製品の結着、保水増大 |
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緩衝性 | 色・味・においの安定 | 各種食品の安定化 | |
イオン交換・キレート作用 (封鎖作用) |
金属の封鎖 | 酸化防止 | 油脂の酸化 ビタミンCの安定 |
イオン交換・封鎖 | 変色防止 κ-カゼインCa→Na 製造用水の軟化 結晶溶解 |
色素の安定(各種食品) チーズの乳化 煮豆、ゼリーの透明性改良等 ストラバイト生成防止等(缶詰) |
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多価アニオンとしての作用 | 吸着 | たん白-Mg-たん白+PP→ たん白-Mg-PP+たん白 |
食肉・水産ねり製品の保水性向上 (ピロリン酸塩、ポリリン酸塩) |
分散・凝集防止 | ミルクたん白の分散 コロイド物資の懸濁安定 |
ミルクプリン、発酵乳ゼリー等(メタリン酸塩) 食用色素等の分散安定(飲料等) |
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各リン酸塩に固有の塩類を形成する陽イオンの作用 | Ca、Fe K、NH4、Ca NH4、K |
強化剤 糊料 イーストフード |
ミネラル強化食品 カラギナン、ペクチン ベーカリー食品 |
強酸性(pH1.5)から強アルカリ性(pH12.5)まで、リン酸塩固有のpHに基づく幅広いpHの商品を取り揃えております。
代表的なリン酸類のpK値は、下図のとおりで、一般にpH=pKとなるところで、各リン酸類は強い緩衝力を示します。
いずれのリン酸塩も中性付近で強い緩衝力を有していることがわかります。
代表的なリン酸類のpK値
リン酸の種類 | pK1 | pK2 | pK3 | pK4 | pK5 |
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正リン酸 | 2.15 | 7.20 | 12.44 | ー | ー |
ピロリン酸 | 0.80 | 2.64 | 6.76 | 9.42 | ー |
トリポリリン酸 | 小※ | 2.00 | 2.30 | 6.50 | 9.24 |
※pK値「小」は、強い酸性域にあることを示します。
重合リン酸塩及び正リン酸塩の組み合わせに基づく優れたpH緩衝力を発揮します。
強いキレート作用(金属イオン封鎖作用)があり、重金属イオンや多価金属イオンに起因する酸化・還元作用を抑制し変色を抑えます。
高いキレート作用及び抗酸化作用により、お茶、果汁などの変色防止やビタミンCの安定化に有効です。
食品中のたん白質に作用し、保水性向上(食肉製品、水産ねり製品等)、分散性向上(乳たん白等)、懸濁安定化(コロイド物質)等に効果的です。
ミネラル強化(Ca、Fe)、イーストフード(NH4、K、(P))、増粘安定剤(カラギナン、ペクチン等)のゲル形成(K、Ca)などのようにリン酸塩を形成する陽イオンの作用があることが確認されています。